キッチンのある多目的室
オープンキッチンを備えた多目的室は、日常使い、イベント時、会議時等、多様に使用できるよう木製の可動間仕切り壁で、大きく1室利用のほか、2室に間仕切ることも可能です。
使い勝手を自由に発想できるオフィスづくり
外部からの訪問者の動線は、エントランスからエレベーターを経由して、3階のショールームまで木質化された内装を感じられるように計画してあります。2階は、社員専用の場になるので、機能的で使いやすくするほか、「プラス」の要素、今回は「使い勝手を自由に発想できる場」に設えてあります。
「チーム吉村」の力
普段、お茶袋のデザインを行っているデザイナーさんには、オリジナルのピクトサインをつくって頂きました。商談室やトイレで「チーム吉村」の技術の高さ、柔軟な発想力が垣間見られます。
「わーくわく未来会議」
設計者が一方的につくる空間ではなく、社員が相互に意見交換をしながらつくるために、社内プロジェクトチーム「わーくわく未来会議」が発足されました。チームでは、「自発的コラボレーションを最大化する場をつくる。」を目標にかかげ、全社員の窓口と旗振り役として、私たち設計者と繋いでくれました。
今後もこの生まれ変わった社屋を使いこなし、さらなる「自発的コラボレーション」を発揮されることが楽しみです。
「考える」をシェア
中小企業診断士や大学、WHAISとの検討会を重ねた結果、自慢の生パスタとみんなが集まれるスペースを提供するカフェをつくることを決断されました。
お店の名前は「シェアダイニング・サルーテ」
元気で健康な食卓を分かち合う意味が込められています。
自然の恵みをシェア
サルーテの名前に見合うよう、大きな窓から自然光を取り入れました。その窓の外側に立てたキャンバスのような白い壁が、反射した光を室内に取り込む効果をもたらしています。
空間をシェア
プロジェクターとスクリーンを設置し、ワークショップなど外部の方にも場所を提供できる準備をしています。低い天井と高い天井、丸柱のあちらとこちら、企画によって4つのエリアに空間を分けることが可能です。
ペットともシェア
温かな色味の照明が、夜のサルーテを引き立てています。ペット同伴でカフェタイムを楽しめるテラス席も用意。ワンちゃん専用の水飲み場も完備です。
point
会社を離れたら終わりではなく、その後の人生をどうシェアしていくか、社会とのつながりをどう紡いでいくのか、栗田社長の「熱い思い」あってこそのプロジェクトでした。
齋藤文子
3110ARCHITECTS一級建築士事務所
point
来る方に企業理念をプレゼンテーションする最強の営業マンとしてデザインされた建築です。まさに、働く方々の思いが形になり、人との繋がりという価値を生み、地域の方とシェアするオフィス空間です。
大川三枝子
オオカワ建築設計室
teamWHAIS
オリーブ会員有限会社松本家具製作所
ちょっと変わった形のレジカウンターがインパクトあり!
オリーブ会員株式会社Q-GARDEN
お店で提供しやすいハーブを、お店の方が利用しやすい動線を考えて配植しました。
都市空間に住まう
都市空間では、どのような住まい方・暮らし方があるのでしょうか。とくに、市場経済が絡む都心密集地での賃貸集合住宅の在り方は、あまり考えられてこなかったテーマです。事業収支を成立させなければならない建物のなかで、人々の暮らしがあり、小さな個人の営みがあります。今回の計画は、都市空間でどのような住まいを提供できるかと考えることから始まりました。
開口部を介したふるまい
限られた内部空間をできるだけ有効に感じ、使いたい。これは都市生活者のシンプルで切なる願いです。この計画では、外部空間を内部空間に取り込み、出入りや採光・通風にとらわれない自由な開口部の扱い方を実践することで解決を試みました。
バルコニー空間を覆う正面の外壁に行為に合わせた開口部を開けました。リビングのあるバルコニーには大きな窓をあけ、浴室があるバルコニーには小さな窓を。このように内部のふるまいをリンクさせた開口をあけると、バラバラな大きさの開口部がランダムに出現し、開口部を介して内部のふるまいが街にあらわれます。そして、外と内をつなぐバルコニー空間は外でも内でもない空間「Window Garden」となります。
point
集合住宅の外観デザインは、ともすると街に無関心になる危うさがあります。もっと自由におおらかに都市生活を送り、その楽しさが外観にあらわれ、街に寄与できること。このような小さなアイデアが都市空間には必要なのだと計画を通して実感しました。
三輪良恵
三輪アトリエ一級建築士事務所
point
リビングは南側、道路面は閉じるといった「当たり前」の枠に捉われず、自由な発想でプランニングすることが、住まい手の自由度を引き出す仕掛けにつながると感じました。自分だったらどう暮らすのかと考えるとワクワクします。
齋藤文子
3110ARCHITECTS一級建築士事務所